平澤まりこ展「宿るものたち」9/23-10/2
東京・恵比寿のアトリエ 皓 @siroi___ にて、平井かずみ、小山剛、平澤まりこが、同じテーマをもったそれぞれの展示を展開していく、企画展「宿るものたち」。
いよいよ、この三章を締めくくる平澤まりこさん@mariko_h の展示が9/23(金)より始まります。
*当初予定しておりました日程より変更となりました。
ー宿るものたちー
第三章
平澤まりこ
2022 9/23 fri - 10/2sun
(27.28休)
hours 12:00 - 18:00
会場|皓 SIROI
150-0013 東京都渋谷区恵比寿 3-22-1
https://goo.gl/maps/NzrQGV7uhnGeMvk48
instagram:@siroi___
*平澤まりこさんは会期中在廊予定です
展示によせて
2018年の12月のはじめ、平澤まりこさんと私はドイツのベルリンにいました。
花の仕事をしている私にとって、一年の終わりを迎える12月は、毎年バタバタの繁忙期。
それまで、旅に行くなど考えたこともありませんでしたが、まりこさんからのお誘いに〝えいっ〟とのっかってみたのです。
この〝えいっ〟を、きっかけに、行けるはずがないと決めつけていたのは誰でもない私自身で、決めた瞬間からもの事はどんどんそちらの流れへと変わっていくのだと実感しはじめました。
そして、この旅は後々のわたし達二人にとって、大きな転機を迎えるはじまりの瞬間だったと思うのです。
この頃のまりこさんは、翌春(2019年)に控えていた大きな会場での個展に思いを巡らせつつ、新しい作品づくりについて模索していました。
わたし自身も、これまでしてきた花の伝え方をもっと違うかたちでお届けできないかと、悩んでいました。
クリスマスシーズンを迎えたベルリンの街はとっても寒かったけど、とにかくたくさん歩きました。
街中はイルミネーションや装飾が美しくキラキラとしていて、冬の森は落ち葉を踏み締めるのが心地よく、木々たちを見上げて、高い空を眺めました。
私たちはずっとおしゃべりをしていたように思います。
歩きながら、お茶をすすりながら、ご飯を食べながら、それこそ寝る直前まで。笑
その中からさらに妄想を膨らませては、あーでもない、こーでもないと口に出しては、色々なひらめきが降りてきました。
この旅の中でまりこさんが終始言っていたのが、「もっと大きな絵を描く」ということ。
帰国し、年が明けてしばらく経った頃、
「ついに、この大きな絵を描くために『モノタイプ』という描版画と出合ったよ」との報告がありました。
そして、とにかく描くことが楽しいっ!と。
それからのまりこさんは、展示に向けて、まさに水を得た魚のようにどんどんと溢れてくるものを描き続けました。
そして、はじまったのです!!
平澤まりこ作品展
「はじめてのことはいつだって いい予感からはじまる」
わたし、本当にこのタイトルが大好きです。
(まりこさんは、絵だけでなくて言葉も本当に美しいのですが、とくにその後も毎回のタイトルには唸らされてばかりです。)
初披露となったモノタイプで描かれた描版画たちは、どれも生き生きとしていて、その絵たちを眺めていると高揚しながらも、とても安らかな気持ちになりました。
そして、あの時に心が震えた感覚は今でもずっと忘れません。
あの旅からまもなく4年。
まりこさんの世界はさらにどんどんと大きく広がっています。
わたしも今年のはじめに東京の恵比寿に新たなる場所(皓 SIROI)を得て、もっと植物と人を繋げていきたいと思っています。
そして、今回この場所で
宿るものたち
第三章
平澤まりこ展
9/23 fri - 10/2sun
を開催させていただくこととなりました。
まりこさんは、もっともっと大きな表現をしていくと思います。
それは自然界に存在するものすべてを尊敬し、そこから受け取ったものを描き宿らせることで、自身の輝きがさらに増していっているからに他なりません。
今展では、初となる大きなサイズの描版画のほか、安藤雅信さんの工房で共に制作された陶彫画なども展示致します。
一期一会の作品たちとの出会い。
ぜひ、沢山の方々にご覧いただきたいです。
まりこさんと共に、笑顔でお待ちしています。
平井かずみ