seed of life

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花のタブロイドをつくるキッカケとなったのは、ちょうど2年ほど前、海外の写真家の新聞に擦られた作品集を見たことから始まりました。
そのほとんどの被写体は花で、新聞の大きなサイズで見るからなのか、言葉に出来ないくらいの高揚を感じました。
そして、いつかこんな風に心を弾ませるものを届けてみたい!という想いが湧いたのでした。
2020年は誰にとっても特別な時間を過ごすこととなりました。思い通りにならないことも多々ありましたが、だからこそ今を生きることの大切さを感じずにはいられませんでした。
だからこそ、「いつか…」と思っていたこのタブロイドを今、皆様にお届けします。
花のタブロイド誌「seed of life」は、カラーとモノクロの2冊からなります。写真は全て自らが撮影。
感性で向き合った際に感じるワクワクや発見など、感覚のみでその想いを伝えています。
その理由は、レイチェル・カーソンの著書『センス・オブ・ワンダー』のなかにある、“いますこしの出費をおしまないで上等な虫めがねを買えば、新しい世界がひらけてきます”という一節より。
虫めがねをマクロレンズに変えて、花と向き合いました。
つまり「平井かずみのセンス・オブ・ワンダー」がこのカラー版のテーマなのです。
モノクロ版のテーマは「ありのままの美しさを大切に」 。
日々、もっとも身近なところで植物と接している花農家の池田さんを訪ね、彼らの育てる植物たちの姿やお話しを通して、その美しさと大切さを伝えています。

今回、カラーとモノクロの二つで一つとしたことについて、森岡書店 店主の森岡督行さんは、このように受け取ってくださいました。

ー 1冊にまとめないで、2つにわけた理由を、私は、写真家の石元泰博の考え方に求めてみました。石元泰博は東寺の両界曼荼羅を撮影する過程で、正と負、理性と知性など、対峙するものが実は、二つで一つであったと知ったといいます。
今回、平井かずみさんが立ち上げる『seed』には、世界の根源を感覚的に捉えようとする眼差しが感じられます。色の美しさと端正な美しさ。その二つの背後には、循環する宇宙そのものが広がっているように見えました。ー

本当に大切なものを見つけるため、植物たちはいつも力となってくれます。
さぁ、私たちの心の中にまずは種を撒きましょう。

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